脊髄損傷患者は歩けるようになるのか?
J-Workoutトレーニングスタジオと言うジムが東京の木場にあります。
このジムは、日本初の脊髄損傷患者専門のトレーニングジムです。
「一生車椅子です。」「二度と歩くことはできません。」
と宣告された方々に再歩行を目指す為、麻痺部を含めた全身トレーニングを提供しているそうです。
もしかしたら、今度こちらのジムのセミナーに参加できるかも知れないことになり、とても楽しみ。
実は、私の右腕は麻痺していました。
脊髄損傷ではないのですが、私は高校1年生の秋に交通事故で右腕神経麻痺になりました。
「もしかしたら、もう右腕は動かないかも知れない」
と言われました。
ショックで涙が止まらないし、しばらく寝れない日も続きました。
人生が終わったとも思いました。
将来やりたいこと全てを諦めなければいけないと思うと、生きている意味も無いのでは無いかとも思いました。
本当にどん底に落ちた気分。
しばらく家に引きこもっていました。
右腕が動かなくてもいい!
軽い鬱状態から学校に通える様になったきっかけは、陸上部の先生のお陰
皆んな、私のことを同情して優しい言葉しかかけないし、何でも手伝ってくれる。
私が、何もできなくても大丈夫な様にサポートしてくれる。
しかし、先生は違った。
「いつまで部活休んでるんだ!そんなんじゃ新人戦に間に合わないぞ!」
「腕が動かなくても脚は動くだろう!それなら走れるだろう!」
※結構、声を張り上げて言ってました。
この言葉で吹っ切れました。
腕が動かなくてもいい!むしろ、腕が動かないハンデがあるのに試合で買ったら目立つぞ!
おいしい!
と思ってしまった。
そうと決めたらトレーニングあるのみ!
その後、運良く1年半かかって腕がまともに動く様になりました。
今でも少し小指が動かし難いですけどね。
病院では、社会復帰出来るように右腕を使わなくても生活する訓練。
右腕の治療は、温熱療法とマッサージくらい
動く様になってからは筋力トレーニングもしましたけど
それまでは、家で自己流のリハビリをやってました。
実は、腕が動かない状態で陸上の大会に出て400m自己ベスト更新しました。
本当に自分の身体をわかるのは自分だけ
ぶっちゃけ病院では、腕を動く様にする為の治療と言うものは一切やりません。
なぜなら、検査で腕が動かない原因がわからないから。
神経が切れていれば、繋げる手術をするけど、切れていないのに動かないと言う状態はどうにもできないらしい。
実は、その時同じ病院に自分と全く同じ症状のおじさんが居ました。
もう、5年経つけど全く動かない
これを聞いて、ぞっとしました。
自分で何かやらないと絶対に治らないと確信しました。
やることは、1つしかありません。
自分で力を入れようとして見る。
全く動かないので、もはや力の入れ方を忘れてしまった。
ただ念じている感じだったかも知れない。
しかし、ある日、力を入れようとすると肩辺りが微かにピリピリする感じを感じた。
1日数ミリくらいしか動かないけど、そのピリピリが下に下がっているのに気づいた。
2ヶ月後に、あと少しで指先までピリピリが届きそうになり頑張った。
そしてピリピリが指先に到達すると、人差し指の指先だけが小刻みにに痙攣した。
この時、確信した。
自分の腕がまた動く様になる。
もちろんこの時も泣きましたよ。
涙もろいので。
本当に嬉しかった。
脊髄損傷じゃないけど、この経験を活かしたい
脊髄損傷じゃないから違うかも知れないけど、病院の先生に
「もう動かないかもしれない」
と言われるのは同じ
もし、この経験が誰かの役に立つならと思い
今度、研修に行きたいと思います。
人数限定だから、まだ入れるかわからないけど
私がこの記事を書いたよ!
五十川 和之
鍼灸師 パーソナルトレーナー。大手スポーツクラブと治療院で約10年の経験を積みパーソナルトレーニングジムを開業。常に身体の仕組みを勉強し独自の運動指導を展開しています。また、趣味でマスターズ陸上に挑戦。